「樹の海(jukai)」とは?

ここはご存じの通り自殺の名所です。一旦奥の方まで迷い込んだら、二度と戻ることができないと言われるほど大きな原始林で、毎年数十体の遺体が発見されるそうです。ウィキペディア(Wikipedia)で調べると「樹海」は「海のように広大な森林」とありました。青木ヶ原の樹海が自殺の名所であることから、「樹海」という言葉が「自殺のこと、ないしはそれに追い込まれる状況を遠回しに指す」ともありました。海外ではそんな暗いイメージはないようで、「樹海=自殺」と考えるのは日本特有のもののようです。

「樹の海(jukai)」のあらすじ

「樹の海(jukai)」は富士山の青木ヶ原の樹海を舞台に、「死」を感じた時、そんなときにこそ感じる「生」への思いを描いた作品です。

暴力団に殺されて樹海に捨てられるものの、生きのびてしてしまうが帰るに帰れない公団職員(萩原聖人)。夜逃げして自殺しようとした顧客からのSOSに対し、金のために樹海に足を踏み入れる、今だけを生きるチンピラ(池内博之)。樹海とは何の関わりもない、それなりに幸せに生きるサラリーマン(津田寛治)と、樹海で死んだ他人を、考え、思う探偵(塩見三省)。 鬱屈したものを胸に秘め樹海に向かう、過去と今の間に生きる駅売店員(井川遥)。全く違う方向から樹海に関わり、それぞれが“生きている事”について考えた時、感じた時、異なる4つのエピソードが、1つの“生きるため”の物語となります。

「樹の海(jukai)」のキャスト

「樹の海(jukai)」は萩原聖人、池内博之、津田寛治、塩見三省、井川遥と演技派を揃え、さらに大杉漣、余貴美子、田村泰二郎などベテラン・実力派、小嶺麗奈、小山田サユリ、中村まみといった若手・個性派が脇をしっかり固めています。

「自殺」をテーマにした映画だけに、演技力が要求される作品ですが、皆さんそれぞれに、静かな中にも力強いいのちを感じる映画となっています。

個人的には大杉漣さんが、出番は少ないのに、ストーリーのキーとなるところはサスガ、と思いました。あと余喜美子さんもよかったな?。もちろん主演されている方々もものすごくよかったですが、脇役の人々にも目を向けると、違う思いが出てくるかも知れません。

「樹の海(jukai)」のキーワード

この作品のキーワードは「死」と「生」。自殺を決意して樹海の奥へと足を踏み入れたものの、助けを求める者、助けに向かう者、自殺の真相を追う者。自殺に失敗して還ってきた者。樹海に捨てられた者。自殺を目撃してしまった者、自殺者と関わりのあった者。それぞれが感じた「死」と「生」とは何か。目の前に「死」が訪れたとき、人はどう「生」をとらえるのか、見ている者に問いかけているのだと思います。

プロデューサーの青島武さんが、この作品を作ろうと思ったきっかけは、知人の自殺だったそうです。知っている人の自殺ってすごくへこみますよね。「あの時何か出来ることがあったのではないか」と、後悔先に立たず、ですが、本当に悔やんでも悔やみきれません。そういう思いがあるからこそ、この作品が出来たのだと思います。

富士の樹海は自殺者が後を絶たないため、すごく暗いイメージがありますが、実際はとても美しく豊かな森だそうです。近くにキャンプ場や公園があり、遊歩道も整備されていて、森林浴には最適なところらしいです。

そんな樹海に迷い込んだ人々に対して、樹海は言っているのではないのでしょうか。「生きろ」と。

「樹の海(jukai)」とは?

「樹の海」。初めはなんて読むのだろうかと思いました。横にある「jyukai」の文字で初めて富士山の青木ヶ原の樹海の事と気づきました。この映画のサブタイトルは「この森で、生命に出会う」です。この森を舞台に、4つのエピソードが交差しながら展開していくというストーリーです。